鷺沢萌 「スタイリッシュ・キッズ」

 今回紹介するのは、鷺沢萌さんのスタイリッシュ・キッズ です。

 主人公の久志は友達に呼ばれていつものバーに行く。呼ばれていった先には前から気になっていた女性、理恵がいた。お互い知り合いになった二人はそのまま付き合い始め幸せな時間が過ぎていくのであった。しかし、付き合っているうちに知り合いから彼女の過去を聞いてしまった主人公は・・・。

 この本は恋愛小説なのかな?と思ったら実は主人公の心境の変化を描写した青春小説と言う事になると思います。読んでいて主人公の心境の変化がページをめくるごとに揺れ動いていきます。

 この本を読んだ感想はズバリ、余り面白くないなと言う感じでした。本質を見据えるととても面白く、主人公の心境変化は見ていて理解できる部分もあったのですが、如何せんこの主人公、無駄にキザな癖に中身が中学生並というどうしようもない性格で、それに呼応するかのように取り巻きの人物もなんだか残念極まりない感じでした。こういうのを俗に中二病って言うんだなと考えさせられる作品です。

 まぁ、マイナスな感じで色々言ってきたのですが、最後は上手く纏まっていて面白かったです。特に理恵が言った「好きなうちに別れたい」という台詞はこの作品の中で一番好きな台詞でした。この台詞は深くて本当に色々考えさせられました。

 こういう作品は人によって好き嫌いがはっきりしそうですが、色々な考えもあるのだなと思わせてくれる作品です。


  • 今回紹介した本
タイトル 「スタイリッシュ・キッズ」
著者 鷺沢萌
出版社 河出書房新社
発売日 1990年6月29日
価格 459円(税込)
ページ数 187ページ